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細工は流流仕上げは果たして…。

教育全般について徒然なるままに。2019年中受予定。

2020年の大学入試改革

2020年の大学入試改革。

不確定要素が多いためか、大学付属校の人気が高まっているんだとか。

 

昨日は教育先進都市と言われる豊岡市が行っているコミュニケーション教育を体験できるワークショップが都内であったので行ってきた。

豊岡市は教育政策を移住のインセンティブと位置づけ、様々な試みをしている。

主眼は演劇を用いたコミュニケーション教育で、平田オリザ氏が全面的に指揮をとっている。これまで実験校で試験的に行われてきたものが、来年度から市内の全校で実施されるそうだ。

 

これには2020年の入試改革も大きく影響している。

そのあたりもワークショップの最後に平田さんの話が聞けたので、その内容をまとめてみた。

・二次試験は入学後の伸びしろを図るような試験になる。伸びしろとは主体性、多様性、協働性など。

 

・つまり、受験の準備ができない問題が出る。

 

・具体例として、先行して入試改革が進められている四国学院大学の問題を提示。

「レゴで巨大な艦船をつくる」「昨今、小学校での組体操の危険性が指摘されているが、実際に組体操をやってみて、その危険度や対策を協議する」「AKBとももいろクローバーZのダンスを実際に踊ってみて、それぞれのビジネスモデルの違いを討議し、新しいアイドルのプロモーションを考える」「小説の一部分を切り取って、小学生向けの紙芝居を作る」などなど。

 

・試験の日に初めて会った受験者7人が、こういう課題に対し、どのように取り組むか、その様子を試験管が評価する。評価の基準は、「自分の主張を論理的、具体的に説明できたか」「ユニークな発想があったか」「他者の意見に耳を傾けられたか」「建設的、発展的な議論の進め方に寄与できたか」「地道な作業をいとわずにチーム全体に対して献身的な役割を果たせたか」等々。

 

・リーダーシップだけでなく、自分の役割を見つけ、よきフォロワーになれるか、という点も重要。

 

・こうした課題には、本人の文化資本が大きく影響する。

 

・子どものうちから、この文化資本を形成することが大事だが、経済格差と地域格差により、この文化資本の格差が深刻である。

 

・また、このような試験はコミュニケーション能力も大きく影響する。

 

経団連の新卒採用に関するアンケート調査でも、「選考にあたって重視した点」に、9割近くの企業が「コミュニケーション能力」と挙げていてダントツ。続いて「主体性」「協調性」「チャレンジ精神」などと続き、「語学力」に至ってはわずか3%という結果に。

(そのわりに企業がTOEICTOEIC言ってるのはなぜなんだ?)

 

演劇のコミュニケーション能力育成における効果のほどはよくはわからないけれど、ワークショップに参加した子供たちの様子を見ると、自己開示がけっこう早い段階でできるようになるなぁという印象があった。

 

大学入試改革も、おそらくすべてをこのような試験に変えるのは物理的に無理だろう。でも大学入試が人生のゴールではないし、社会に出て役に立てる人間にすること、幸福で自立できる人間にすることが教育の一番の目的だ。

塾の国語の先生が勉強することの意味について、こうおっしゃっていた。

「自靖自献」

自らを靖んじ、自らを献ず。つまり、学ぶことで自らの心を安らかにし、世の中のためになる自分になるということ。

 肝に銘じます。

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豊岡は教育政策の一環として子どもたちの文化資本を形成すべく、文化政策にも力を入れている。様々なパフォーミングアーツに地元で触れられるのは素晴らしい。

お米も美味しんだそうです。